31148よ永遠に
お世話になっております。スナイプのチームリーダーを務めておりました4年元スナイプクルーの笹です。
まず始めに、今まで多大なご支援をしていただいた潮会の皆様、元吉コーチ、保護者様方に感謝申し上げます。皆様のおかげで4年間大きな事故を起こすことなく活動を続けることが出来ました。誠にありがとうございました。これからも東工大ヨット部をよろしくお願いします。
何か書こうと思っても思い浮かぶのは31148のことばかりです。あのクソみたいなエンドレスやっぱりちゃんとやっとけばよかったな…,もっとちゃんと整備したいところがあったのに結局めんどくさくてやれなかったな…,あの日開けた大穴のその後を俺はまだよく知らないな…,とか、そんなことばっかり。そう,あの日,全日本への出場が決まって1週間もしない結構強い南風が吹いていた日のこと。31148に大穴が空きました。穴が開いた後のことは正直ほとんど覚えてないけど着艇するのにも1時間以上かかったんじゃないかなと思います。正直言って浮かれていました。自分たちがずっと目指していた舞台に行くことが出来て,1つの目標を達成することが出来たという事実にちょっと舞い上がっちゃってました。普段通りやっていたらきっと起こらなかった事故だったと思います(こんなことを言ったら怒られるのかな??笑)。でも,全日本に出場する前にあんなデカい事故起こしたおかげで目が覚めました。自分たちの目標は全日本に出場することじゃない,もっと気張らなきゃいけないって思いました。
そう思ったまま迎えた全日本,結果は13位,目標としていた6位入賞には惜しくもないリザルトでした。やっぱり実力だったんだと思います。運とか,覚醒したとか,そういうよくわからないものじゃ覆すことのできない大きな壁が広がっていました。
それでもやっぱり,出来ることなら148で全日本に出たかった。2年生だった頃の秋,2個上の先輩たちが琵琶湖でレースをしている間に,そのちょっと前に購入した148で次は俺が全日本に出てやるんだと思いながら急いで整備していたのを覚えています。148が全日本で前を走るという最初で最後の挑戦は,僕の不注意によってその機会すら失われました。148にはこれから先にも残る傷を残してしまい,本当に申し訳ないです。
そんなこんなで,後輩のみんなに簡単なメッセージをば伝えたいと思います。。。
チームメイトに,一緒に乗っているペアにリスペクトを持って接してほしいです。スナイプも,470も,セーリングをするためにはヘルムスとクルーの存在が必要不可欠です。他の大学とかだとヘルムスがクルーを周りに聞こえるような大きい声で怒鳴っているのを時々見かけます。でもそれはやっぱりヘルムスが経験者だから,正解を知ってて思うとおりにクルーが動いてくれないからっていうのが大きいんですかね,それでも俺はちょっとよくわかんないです。そんなことを言いたいんじゃなくて,君たちが普段乗っているのは小学生のころからヨットに乗っててヨットのことは大体わかってるスーパー経験者でもなければ,大学からヨットを始めたクソの役にも立たない初心者でもありません。一緒に切磋琢磨してきた仲間です。レース中に「ちゃんとやって」とか言うの意味不明です。ちゃんとやってるに決まってるじゃあないですか。そんなペアに冷たく当たったり,非難したりするようなことはやめましょう。
リスペクトを持つってことについては他大学の人たちについてもおんなじです。ちょっとリーバウかけられたから「クソ,〇〇〇(検閲済み)」とか「馬鹿じゃないの?」とかグチグチ言うのはやめましょう。自艇だけじゃセーリング練習かマークをぐるぐる回ることくらいしかできません。他の団体,仲間がいるからこそ僕たちはレースをさせてもらってる,ということを忘れて欲しくないです。それでもやっぱり勝負事なので,イライラしたり萎えたりすることはあると思います。そういう時はもうしゃーないです、切り替えていきましょう。
さて,最後になりますが。スナイプに乗ってハイクアウトに出ている間は嫌なことも良いことも全部忘れられて,本当にヨット部に入ってよかったと思える時間でした。
部員数が増えたのは非常にいいことですが組織としてチーム全員がまとまって同じ目標に向かって進むことが出来る。そんなチームを僕は作ることが出来ませんでした。来年はさらに部員も増えて僕たちの代以上にチーム作りが難しくなると思います。それでも日本で1番海に出て,目標に向かって突き進んでいってください。全部あっという間に終わっちゃいます。自分もできることがあればなんでも協力します。
4年間,ありがとうございました。
東京工業大学ヨット部
4年 笹和樹
Comments