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引退ブログ#3

副将、会計を務めておりました元Snipeヘルムスの河合です。


まずは潮会の皆様、本吉コーチ、逗子及び葉山の皆様、東工大の関係者の皆様、保護者様方、皆様のご支援があって、4年間無事に練習を続けられました。簡単ではありますが感謝申し上げます。これからも東工大ヨット部をよろしくお願い致します。


そして、一緒に戦ってくれた3年生、厳しい練習にもちゃんとついてきてくれた2年生、あまりヨットに乗れない時期があってもちゃんとサポートしてくれた1年生、ここまでありがとう。みんなのおかげで全日本という目標は成し遂げられなかったものの、自分の力を出し切って走りきることができました。



現役のみんなへ、一つだけ


決して楽をすることに手を抜かないでください。


うちの部活は割と脳筋なので、みんな自力でなんとかしがちなんですが、少し手を伸ばせば手助けをしてくれる大人やOBOGがたくさんいます。有難く、その人たちの力を存分に借りていきましょう。人を頼るのは案外大変です。でも、それもセーリングという特殊な競技をやっていくために必要な力です。東工大ヨット部の人脈は数十年かけて積み上げてきた僕らが持てる絶大な”力”です。絶対に大事にしてください。仲間を増やしまくるとか、そんなことをしろとは言いませんが、差し伸べられる手はしっかり掴んでおきましょう。



関東決勝を戦い抜き、全日本に進むような大学は勝つべくして勝ち、敗退する大学は負けるべくして負けていっているというセーリング競技の残酷な必然性を痛感しました。自然相手のこの競技、もちろん運の介在は少なからず有ります。しかし、強者は未来予知にも迫るような洞察力を持ち、例え運に見放されてもそれを塗り返すような圧倒的なセーリングテクニックを以て確実に勝利を掴んでいきます。ただそれは逆に言えば、自身の実力や努力が運に見放されて…なんてことは絶対にないということでもあります。必死になって練習した時間は確実にライバルとの順位を埋め、妥協した時間は走りの綻びとなって必ず牙をむきます。先で残酷と表現したものの、これこそがセーリングの魅力であり、手足の痺れる冬の海で、唸る暴風雨の中で身を削ってでも練習する価値を生み出しているものだと思います。


自分の関東決勝はと言えば「あのスタートをもう数十センチ高く切れていれば」「あの風を取れていれば」「あの艇に競り勝っていれば」と未だに後悔は尽きません。ただ、江の島スナイプの最下位争いから始めて、一瞬とはいえ強豪揃いのインカレで見たトップ回航の景色は運によるものではなく、自分とクルー花崎がした努力と費やした時間の賜物だと思っています(あいつは謙虚なのであんまり自慢しませんが)。




自分は体格に恵まれている訳ではないし、運動の経験があって体力があるわけでもない、スポーツ自体不慣れで豆腐メンタル、もちろん経験者なんてこともない。正直苦しい3年半を乗り越えてきました。特に最後の1年は物理的に海に行ける時間を全てセーリングに費やしました。何度も折れそうになりました。でもその度に昨年全日本4位という快挙を成し遂げた先輩の面影を行く手に追いかけ続けてきました。目指すべき目標が近くに居ない中、あの先輩ならもっと上手く回航できる、あの先輩ならもっと前の波に乗っていただろうと自分を奮い立たせて練習に取り組んできました。この部活における”先輩”の仕事は面倒くさい書類の手続きだとか、そんなのではなく、次の代に夢を与えていくことだと思います。辛かろうが寒かろうが追いかけたくなるような夢を、自分は後輩たちに見せることが出来たでしょうか。


あれだけ必死になってついてきてくれた、なんなら自分達よりも努力していた後輩たちを全日本に連れて行けなかった。そのことは正直めちゃくちゃ悔しいし申し訳なく思っています。ただ、4年生2人でここまで戦えたのは3年生の実力と、さらにその下からのサポートがあってのことです。ぜひ自信を持って、僕らを越えていってください。一年後、ガッツポーズでフィニッシュラインを切る東工大の姿を楽しみにしています。

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